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閉鎖的空間に悩む精神科看護師たち【精神看護研究サイト】

閉鎖的空間

精神科が「閉鎖的」である理由

精神科病院の中には、病棟を「開放病棟」と「閉鎖病棟」に分けているところがあります。そのためでしょうか?どうしても閉鎖的なイメージが精神科にはあるように感じます。また精神疾患に対し、きちんとした社会的理解がないことも精神科病院のイメージが閉鎖的なものに作られていった原因かもしれません。一昔前まで「精神病院に行く人=考え方が正常ではなく、人に危害を加えるかもしれない人」というような歪曲した解釈をしている人もいたくらいですから。
患者さん側としても、精神科病院に通っているということを周囲の人に知られるのは好ましいことではなく、一目を気にしながら受診することから閉鎖的なイメージがついてしまったのかもしれませんね。

閉鎖的病棟における看護

閉鎖的病棟ではほとんどの場合、急性期の患者さんが入院されています。閉鎖的であることにはもちろん理由があり、目を離すと自殺行為に及んでしまうとか、病院から勝手に抜け出し行方不明になってしまうことなどが考えられるためです。そのため、閉鎖的病棟における看護は常に不測の事態を想定しながら実践していく必要があります。
閉鎖的病棟における看護で重要なポイントは、患者さん一人一人のケアだけでなく、患者さん同士のトラブルを回避すること。同じ部屋の患者さんに危害を加えるようなことがないか、お箸やベルトなど凶器になりえるようなものが部屋にないかなど、しっかりとチェックします。
また精神疾患には統合失調症をはじめ、摂食障害、人格障害、パニック障害など様々な症状があります。それらの症状を理解し、どれだけ最適なケアをできるかが閉鎖的病棟における看護の鍵となるでしょう。

閉鎖的なことに悩みを抱える看護師の声

【アクシデントに巻き込まれないか不安】
「閉鎖病棟に入院している患者さんの中には、次にどんな行動を取るのか全く予測がつかないような人もいます。患者さんの人権を尊重しながらも、看護師に危害が加わらないよう万全の体制でケアに当たっているので、看護師の身体に危険が及ぶ可能性はきわめて低いのですが、いつアクシデントに巻き込まれるかもしれないと考えると、不安を完全に拭い去ることはできませんね」
【自分の精神状態をしっかり保つことが難しい】
「症状の重い患者さんを中心に看護を行い続けていると、自分のメンタルが弱ってくることがあります。でも患者さんのプライバシーはしっかりと守らなければならないので、病院外の誰かに詳細を話すこともできません。気持ちの切り替えがうまく行かないときには、職場の同僚や先輩ナースに相談し、励ましてもらっています」

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